茶色の朝
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茶色のペット以外は飼ってはいけない「ペット特別措置法」が施行され、主人公は白黒の猫を処分します。政府のいうとおりにしていれば、このまま穏やかに暮らしていけますから。 新たに飼い始めた「茶色い」猫と一緒に。 考えることを拒絶し、慣れたふりをする主人公ですが、「あの時、嫌だと反対しておくべきだった」そう気づいた時にはすでに手遅れなのです。
ファシズムの危うさ、全体主義への反対を描いたフランスの寓話。
日本語版のためにヴィンセント・ギャロが描き下ろした「Brown Morning」14点、哲学者・高橋哲哉のメッセージが加わった日本だけのオリジナル編集です。
出版当初、この本はより多くの若者に読んで欲しいという思いから、印税を放棄し1ユーロで販売されていたそうです。思考停止にならないように、一色に染められてしまわないように。
巻末の高橋哲哉のメッセージにもとても心うたれます。
ぜひ。
-あらすじ 版元より-
世界中のどこにでもあるような、とある国の物語。
友人と二人でコーヒーを飲みながらおしゃべりをするのを日課にしている男がいた。ある日、主人公は、その友人が飼い犬を始末したということを聞かされる。その理由は、ただ毛色が茶色じゃなかったからだった。その国の政府は、茶色の犬や猫のほうがより健康で都市生活にもなじむという理由で、茶色以外のペットは飼わないことを奨励する声明を発表したばかり。主人公は、自分が飼っていた白黒の猫をすでに処分した後であったが、友人がその犬を始末したことに少しショックを受けた。
時は流れ、二人は日課をいつも通りつづけていたが、小さな変化が起こっていた。人々は話し方を微妙に変え、茶色以外のペットを排除する政策に批判的だった新聞は廃刊になった。それでもたいして変わらない日々の生活がつづいた。友人はあたらしく茶色の犬を、主人公も茶色の猫を飼いはじめた。でもその時には、さらに新しい状況が生まれていた。友人をはじめ、多くの人々の逮捕がはじまった。そして夜明け前-ある「茶色の朝」-主人公の家のドアをノックする音がする・・・。
フランク・パヴロフ (著)
Franck Pavloff フランスとブルガリア国籍をもつ臨床心理学者、社会学者。子どもの心理と人権のスペシャリスト。アフリカやアジア、フランス国内での子どもの問題に30年以上かかわってきた経験をもつ。著作は、子ども向けのものや詩集をふくめ、フランスで多数出版されているが、邦訳は本書が初めてとなる。(プロフィールは2003年12月『茶色の朝』刊行時のもの)
茶色の朝
著:フランク・パヴロフ、高橋 哲哉
絵:ヴィンセント・ギャロ
訳:藤本 一勇
出版社:大月書店
サイズ:20×14㎝ 48P
発行日:2003年12月
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